2025-08-10

胃ろうをつけた経緯1:きっかけは、ただの、咽頭痛だった

  この夏、私は突如、胃ろう(胃に穴を空けて、そこから栄養をとる方法)にすることになった。このような事態になろうとは、夢にも思わなかった。

 4回にわたり、そのきっかけについて書く。

 

202573日、「ちょっと喉が痛いなぁ」と思った。生きてれば誰もがいつでも生じる風邪の症状。それが、胃ろうをつけることになるとは、想像すらしなかった。

 その日は、近所のクリニックに受診、私は咽頭痛が悪化しやすいため、抗生物質をもらった。これで安心だ。「今回は早めに対処できたな」と自画自賛していた。しかし2日後の5日、熱が38度に上がったため、昼間スーパーに行ったが、基本はベッドで寝ていた。夜には下がるだろうと思ったが、38度台からビクともしなかった。6日、第27回の参議院選挙の期日前投票に行きたい気持ちを抑えて、その日も寝ていた。夜、39度台の熱と激しい咳に襲われた。「これは肺炎だな」と悟りながら、苦しい一夜を過ごす。見事に一睡も出来ず、意識が少し薄まった。「熱よ。下がれ!入院だけはしたくない」と願った。

 7日の朝、LINEで訪問看護に相談したら、「クリニックに行きなさい」といわれた。7日は予定があったので「明日じゃだめですか」と聞くと、「だめです」ときた。しかも3人も。いつもは優しい看護士さんとリハビリの先生がこんなに怒るとは。渋々クリニックに受診したら、「いぜんと同じように大きな病院で検査が必要。酸素飽和度が80なので救急車で行って」といわれた。救急車?。「俺、そんなに死にそうもないから歩いても行けるぜ」と言いたかったが、緊張でパソコンが打てなかった。しかし、申し訳なさを感じながら救急車に車椅子ごと乗った。まさか40年ぶりに乗るなんて思わなかった。40年前の1985年の78日、私は生まれてすぐ救急車で大病院に運ばれたらしい。運命を感じた。まったく嬉しくない誕生日イベントだ。ただ、救急隊員から「誕生日おめでとう」といわれ、少し心が和んだ。